sekibang 1.0

2012年1月3日まで利用していたはてなダイアリーの過去記事です。

2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

加藤鷹による性の啓蒙

最近、音楽以外のもので「あ!」と思わせられたYoutube動画は、こちらの映像である。映像は、詳細はよくわからないのだが、福岡のローカル番組(おそらく深夜枠)に加藤鷹が出演し、その秘技を解説する、というもの。加藤鷹に関しては、今更説明するまでもな…

阿部和重『アメリカの夜』

アメリカの夜 (講談社文庫)posted with amazlet on 07.10.29阿部 和重 講談社 (2001/01)売り上げランキング: 93662Amazon.co.jp で詳細を見る 愉快な気持ちになりたかったので、阿部和重を読んだ。前回読んだのは『グランド・フィナーレ*1』で、2冊目である…

The Rutlesの不思議さ

id:mochilonくんがラトルズ――気合の入ったビートルズ・フリークであれば誰でも知っているであろう、モンティパイソン生まれのビートルズのパロディ・バンド――に触れていたので、私も取り上げることにする。ビートルズが好きすぎると、奥田民生(パフィーも含…

エドガー・ヴァレーズ《ポエム・エレクトロニーク》

またすごい映像があがっているよ……。こちらはフランス生まれの作曲家、エドガー・ヴァレーズの電子音楽作品《ポエム・エレクトロニーク》。1958年のブリュッセル万国博覧会において、電子機器メーカーであるフィリップスのコーナー(設計はル・コルビジュエ…

ハワード・ホークス『三つ数えろ』

三つ数えろposted with amazlet on 07.10.27ファーストトレーディング (2006/12/14)売り上げランキング: 10558Amazon.co.jp で詳細を見る 「作品が完成したとき、製作者でさえもストーリーを理解できなかった……」と伝説的に語られる作品である。この映画を観…

AGURA BOYZ JUSCO「台風轟々」

Megalo Jacuzzi Riot!*1という強力なライバルが現れ、現在、はてなダイアリ上において独壇場だった我々、AGURA BOYZ JUSCOの立ち位置が危うくなってきました。なので「うかうかしていたら喰われちまうぜ、どうする?メーン」と相談しながらid:azakeriと新曲…

カラヤンの信頼性とアルバン・ベルク弦楽四重奏団

カラヤン/ベルリン・フィルが発表した録音は「どの演奏を聴くか迷ったら、とりあえず一枚目にカラヤン/ベルリン・フィル盤を買っておけ」と言われるほどの絶対的な信頼性を持っていた(カラヤンが亡くなってから20年近く経っているけれど、そういう評価の…

アーネスト・ヘミングウェイ『海流のなかの島々』(下)

海流のなかの島々 (下巻)posted with amazlet on 07.10.26ヘミングウェイ 沼沢 洽治 新潮社 (2000/00)売り上げランキング: 129776Amazon.co.jp で詳細を見る 上巻で描かれていた幸福の後に、主人公であるトマス・ハドソンの元に訪れる喪失はあまりにも悲しい…

アーネスト・ヘミングウェイ『海流のなかの島々』(上)

海流のなかの島々 上 (1) (新潮文庫 ヘ 2-8)posted with amazlet on 07.10.23アーネスト・ヘミングウェイ 沼澤洽治 新潮社 (2000/00)売り上げランキング: 19105Amazon.co.jp で詳細を見る ヘミングウェイの作品を読むのは久しぶりだ――以前に文庫の『武器よさ…

私家版世界十大20世紀音楽

http://d.hatena.ne.jp/idiotape/20071021/1192973348 2007-10-23 - for dust you are and to dust you will return ryotoさんは「バトンを思い出した」とおっしゃっていましたが、やっていることはまったく同じ。しかし、バトン制度が「人から頼まれる」と…

「私家版世界十大小説」を眺めて

夜が明けたら資格試験なんですが*1眠れないので「私家版世界十大小説」について書いておく。id:idiotapeさんも書いておられましたが、ホントにこういうの古式ゆかしい感じがしますよね。悪意のないネット上での盛り上がり、というのも珍しいような気さえする…

ガブリエル・ガルシア=マルケス『エレンディラ』

エレンディラ (ちくま文庫)posted with amazlet on 07.10.20ガブリエル ガルシア・マルケス 鼓直 木村栄一 G. ガルシア・マルケス 筑摩書房 (1988/12)売り上げランキング: 12401Amazon.co.jp で詳細を見る 作家には短編向きの人と長編向きの人がいて、そのど…

私家版世界十大小説

id:idiotapeさんが「是非皆さんも」とおっしゃるので、私も私家版十大小説を選んでみます。id:ryotoさんが紹介している篠田一士は私も今日初めて知って、たしかにバランスが取れている(といっても半分ぐらいしか読んだこと無いけど。あとは噂に聴いただけだ…

ホセ・エルナンデス・オクムラ《1986年7月13日のバラデロ海岸》

キューバの作曲家、ホセ・エルナンデス・オクムラは、ブラジル国内において軍事独裁政権が樹立し国を負われた日系人の左翼活動家の両親の元に生まれている。1992年に来日を果たしたときの音楽批評誌『ポリフォーン』誌には、彼のインタビューが掲載されてい…

馬場靖雄『ルーマンの社会理論』

ルーマンの社会理論posted with amazlet on 07.10.19馬場 靖雄 勁草書房 (2001/06)売り上げランキング: 192622Amazon.co.jp で詳細を見る 今回の再読(たぶん4回目)でようやくルーマンのホントの面白さが分かってきたような気がする。私は学生のときに社会…

今、NHKで放送しているギル・シャハムが……

今、私の部屋には轟音でギル・シャハムがバッハの無伴奏ヴァイオリン作品(何番かはわからない)を演奏しているのが流れている。NHKの音楽/芸術番組『芸術劇場』で、シャハムの演奏会の模様が放送されているのだ。シャハムといえば、先日、バルトークに関す…

AGURA BOYZ JUSCO with sasaq「彼女はずっと」

秋です。否が応でもセンチメンタル過剰になってしまいがちな季節です。そんな今日この頃に、我々がお送りするのが「恋の予感が全くはじまらない」という煮え切らなさを歌詞にした新曲「彼女はずっと」。敏腕プロデューサー、id:azakeriによってナレーション…

なにかとはなにか#2

http://d.hatena.ne.jp/Geheimagent/20071017/p1では「『何か』は、何かを言っているようで、実際には何も言っていない」ということを確認した。そして「何か」が背負わなければならないリスクについても説明したつもりである。しかし、我々は「何か」を感じ…

なにかとはなにか

「現代人は昔の人が持っていた大切な何かを忘れてしまっているのかもしれない」、「田舎の生活には都会のそれとは違った充実した何かがある」、「俺たちはあの頃持っていた何かをどこかで無くしてきてしまったんだ……」――このような文章を、多くはその文章の…

ベラ・バルトークの協奏曲

このところ、音楽関係のブログを読んでいてバルトークの名前をよく目にする。何故かと言えば、現・総理大臣である福田康夫がバルトーク好きを公言しているからである。有名な人が(意外にも)自分と同じ対象に趣味を持っているといった事柄に、オタクとかマ…

AGURA BOYZ JUSCO feat. Co.KID*1「Music For Daiki but He Wasn't Listnening」

id:kokoroshaさんの亀田大毅が反則していないという証拠音声ファイルという名エントリに捧ぐ。 Take1 Take2

The Power Of Salad And Milkshakes

アメリカのハードコア・デュオ、ライトニング・ボルトのツアーDVDからの映像。元々の音がデカ過ぎる/ひずみ過ぎているせいか、音から迫力が抜けてしまっているが素晴らしい。無窮動に激しくたたき続けるドラムと、音の原型を留めないほど加工されたベースに…

時間旅行楽団

時間旅行楽団は有志によって大学の壁を越え結成され、2005年に山口情報芸術センター(YCAM)でデビューを果たした若手楽団です。音楽表現が多様化している現代においては、絶対的な”アーティスト” ”音楽”という存在・概念が揺らいでいます。私たちは、そのよう…

時間が消失する涅槃サウンド

渚音楽祭2日目。今日は「NUMB x SAIDRUM x 吉見征樹 x 井上憲司」を観る。2人のラップトップ(上に挙げた動画参照のこと)にタブラとシタールというすごい組み合わせのライヴアクトだったのだけれども、音が気持ち良すぎたせいで1時間ほどの時間を消し飛ばさ…

7拍子の愉悦/ドラびでお

渚音楽祭の1日目に行ってきた。このイベントはチケットが安いので(2日券が4000円)会場内でダラダラしていても損した気分にならないことから、全然アーティストを観ないで酒飲んでダベったりしがちなのだが今日は観たい人たちがいたので、珍しく本気になっ…

マーティン・ジェイ『アドルノ』

アドルノ (岩波現代文庫 学術 178)posted with amazlet on 07.10.13マーティン・ジェイ 木田 元 村岡 晋一 岩波書店 (2007/08)売り上げランキング: 261548Amazon.co.jp で詳細を見る 電車のなかで読み終える。文句を言いたい箇所はこちらのエントリで既に書…

このアドルノは虚弱すぎるし、耽美すぎる

アドルノ (岩波現代文庫 学術 178)posted with amazlet on 07.10.10マーティン・ジェイ 木田 元 村岡 晋一 岩波書店 (2007/08)売り上げランキング: 225873Amazon.co.jp で詳細を見る まだ読み終えていないのだが、すぐに書いておかないと何かと忘れてしまい…

ジョージ・マーティン関連映像集

ポール・マッカートニーがてがけた映画『007 死ぬのは奴らだ』のテーマ。3分間のロックンロール組曲。プロデュースはジョージ・マーティン。ちなみに、ジョージ・マーティンがビートルズ解散後にメンバーのソロ活動に加わったのはこれが初めての仕事だったそ…

AGURA BOYZ JUSCOデモ音源倉庫開放

そろそろまた未完成デモ音源がたまってきたため、整理するために公開していきます(一体どの地点で完成と呼べば良いのか、それはそれで問題なのですが)。一曲目は「すげー前につくったやつ」というタイトルがつけられていました。珍しくベースを使用してい…

AGURA BOYZ JUSCO with K.Z.M「This Is No Wave, But He Is So Young」

音量注意! 今回はK.Z.Mさん(小学生ドラマー)をスペシャルゲストに迎え、楽曲製作を行いました。彼の自由奔放なスティック捌きに従来の方法論では太刀打ちできず、困っていた末に我々が辿りついたのは「初期衝動(のみ)」を録音する、という打開策でした…