エドガー・ヴァレーズ《ポエム・エレクトロニーク》
またすごい映像があがっているよ……。こちらはフランス生まれの作曲家、エドガー・ヴァレーズの電子音楽作品《ポエム・エレクトロニーク》。1958年のブリュッセル万国博覧会において、電子機器メーカーであるフィリップスのコーナー(設計はル・コルビジュエ!)で400台以上のスピーカーを使用して初演された作品である。万博で電子音楽……といえば、1970年の大阪万博においてもカールハインツ・シュトックハウゼンが作品を提供していたが、未来的志向が電子音楽に繋がっているのはあまりに安易のようにも思う――っていうか、よくやるなぁ……こんなの子どもが泣いちゃうよ……。YOSHIKIよりはマシかもしれないけど。
ヴァレーズ関連では《イオニザシオン》も。様々な打楽器によって演奏されるこの作品が展開する、非楽音的な音の集合はノイズ・ミュージックのはしりとか言われている。
Varèse: The Complete Worksposted with amazlet on 07.10.27Kevin Deas Edgard Varese Riccardo Chailly ASKO Ensemble Jacques Zoon Royal Concertgebouw Orchestra François Kerdoncuff Mireille Delunsch Sarah Leonard
London (1998/09/15)
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ヴァレーズに関しては、ザッパ絡みや、電子音楽、ノイズなどの方向から語られることが多く、オーケストラ作品などはいまいち注目されていないように思う。アメリカ移住以前の作品のほとんどが破棄・消失しているため、現存している作品の数は多くない(全集がCD2枚に収まる)。リッカルド・シャイーによる全集の出来が素晴らしく、ヨーロッパ時代の唯一の作品である《暗く深い眠り》は異教的な美しさが際立つ名曲である。