sekibang 1.0

2012年1月3日まで利用していたはてなダイアリーの過去記事です。

勉強

アドルノはガチか?

本日、指導教官の先生と話しました。「アドルノってあれ全部ガチで言ってんですか?ユートピアとか」と質問したら「いやー、ガチでしょう。フランクフルト学派は全部ガチ!」と笑顔で返されました。非常に勉強になります。思想の文脈を切り離して読んでいる…

不調和が調和するベルク

アルバン・ベルク―極微なる移行の巨匠posted with amazlet on 06.11.09テーオドール W.アドルノ 平野嘉彦 法政大学出版局 売り上げランキング: 312089Amazon.co.jp で詳細を見る アドルノによるアルバン・ベルク論。この作曲家は、アドルノの作曲の師でもあ…

私のアドルノに関するエントリに対するリアクションに対するリアクション

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20061107/1162865739#c id:sumita-m様、私のアドルノに関するエントリにここまで長いリアクションをいただけたのは初めてです。ので、まず「読んでいただきありがとうございます」という感謝の念を示したいと思います。こう…

アドルノの『マーラー論』/マーラーとアドルノ思想

マーラー―音楽観相学posted with amazlet on 06.11.06テオドール・W. アドルノ 龍村あや子 法政大学出版局 売り上げランキング: 252,587Amazon.co.jp で詳細を見る アドルノのマーラー論は二つの点で面白い作品だと思う。 一つはプレ・ハンスリック的な感情…

マクロな世界で戦うアドルノ

アドルノ/ホルクハイマーの(問題圏;コンテクスト)―同一性批判の哲学posted with amazlet on 06.10.30藤野 寛 勁草書房 売り上げランキング: 427,121Amazon.co.jp で詳細を見る 表紙が良いですね。ホルクハイマーの前に並ぶマルクーゼ、アドルノ、ハーバーマ…

アドルノは静かに眠れない。

20世紀音楽 クラッシックの運命posted with amazlet on 06.10.27宮下誠 光文社 Amazon.co.jp で詳細を見る 『迷走する音楽』という本を宮下誠は書いており「現代美術を専門とする先生が何故現代音楽について書いているのか」とは前から疑問に思っていたのだ…

ジャズ批評対ジャズ批評

ジャズ宣言 復刻句posted with amazlet on 06.10.27現代企画室 売り上げランキング: 811,116Amazon.co.jp で詳細を見る 卒業論文でアドルノを取り扱っておりますが、そこで「アドルノ(テキスト音楽を語るもの)対ジャズ批評(非テキスト音楽を語るもの)」…

ホルクハイマーの方が怖い!

理性の腐蝕posted with amazlet on 06.10.24マックス・ホルクハイマー 山口祐弘 せりか書房 売り上げランキング: 323,098Amazon.co.jp で詳細を見る アドルノの兄貴分(?)、マックス・ホルクハイマーの『理性の腐蝕』を読み終える。この人、フランクフルト…

合理性の暴力から逃走する

否定弁証法posted with amazlet on 06.10.19テオドール・W. アドルノ Theodor W. Adorno 木田元 渡辺祐邦 須田朗 徳永恂 三島憲一 宮武昭 作品社 売り上げランキング: 138,628Amazon.co.jp で詳細を見る アドルノ*1が7年の歳月をかけて書き下ろした大作『否…

一部でアドルノ対ルーマン

社会の芸術posted with amazlet on 06.09.30ニクラス・ルーマン Niklas Luhmann 馬場靖雄 法政大学出版局 (2004/11)売り上げランキング: 322,456Amazon.co.jp で詳細を見る 「アドルノが!アドルノが!」としばらく言い続けていたので「少し気分転換にルーマ…

画一化はダメ、絶対。

啓蒙の弁証法―哲学的断想posted with amazlet on 06.09.13マックス・ホルクハイマー テオドール・W・アドルノ 徳永 恂 岩波書店 (1990/03)売り上げランキング: 169,626Amazon.co.jp で詳細を見る ここにきて初めてアドルノの「社会学っぽい本」を読んだ気が…

アドルノの切れ味

プリズメン―文化批判と社会posted with amazlet on 06.09.09テオドール・W. アドルノ Theodor W. Adorno 渡辺祐邦 三原弟平筑摩書房 (1996/02)売り上げランキング: 108,073Amazon.co.jp で詳細を見る アドルノの自選エッセイ集を読む。この『プリズメン』に…

ジャズと思想と前衛と

ジャズの十月革命posted with amazlet on 06.08.24植草甚一 晶文社 (2005/04)売り上げランキング: 85,808Amazon.co.jp で詳細を見る 「植草甚一、面白いっすよー」と聞いていたので読まなきゃいけないかなぁ、と思って読む。植草甚一、平岡正明、相倉久人っ…

アドルノの「あえて」

アドルノ―非同一性の哲学posted with amazlet on 06.08.19細見和之 講談社 (1996/07)売り上げランキング: 339,405Amazon.co.jp で詳細を見る ここ1年ぐらいの間、アドルノの著作を濫読していたのだが、そろそろまとめていかなくてはいけない時期になってい…

読んでいるうちに悲しくなった

JAZZ LEGENDS―ダウン・ビート・アンソロジーposted with amazlet on 06.08.13広瀬真之 フランク・アルカイヤー 田村亜紀 シンコーミュージックエンタテイメント (2006/03)Amazon.co.jp で詳細を見る 創刊から70年あまりアメリカのジャズを伝え続けている音楽…

がっぷり四つに組み合って

言葉と物―人文科学の考古学posted with amazlet on 06.08.08ミシェル・フーコー 渡辺 一民 佐々木 明 Michel Foucault 新潮社 (2000/00)売り上げランキング: 77,918Amazon.co.jp で詳細を見る フーコーのテキストの読み方がずっと気になっていていたので読み…

『言葉と物』…買わなきゃ…。

フーコー・コレクション (2)posted with amazlet on 06.07.09ミシェル・フーコー 小林康夫 石田英敬 松浦寿輝 筑摩書房 (2006/06)Amazon.co.jp で詳細を見る フーコー・コレクション2『文学・侵犯』の巻を読む。まぁ、半分ぐらいは知らない作家の話だったり…

アマゾンのクソ業者死ね!

テオドール・アドルノの『楽興の時』に収録されたシューベルト論を読み返しながら、アドルノが心理学的解釈を批判しつつ、どのようにシューベルト像を書き上げたのかについて確認をしてみた。ハンスリック以前に見られるような音楽批評家の心理学的解釈に対…

音-風景

世界の調律 サウンドスケープとはなにかposted with amazlet on 06.06.10R.マリー・シェーファー 鳥越 けい子 平凡社 (2006/05/10)Amazon.co.jp で詳細を見る 「サウンドスケープ・デザイン・プロジェクト」を提唱するカナダの作曲家、R.マリー・シェーファ…