がっぷり四つに組み合って
言葉と物―人文科学の考古学posted with amazlet on 06.08.08
フーコーのテキストの読み方がずっと気になっていていたので読みました。ボリュームたっぷりでかなりてこずったけれども、その労力に見合う内容。特に前半の16〜18世紀までの「知の方法」の流れは、本を手に入れる前の目論見(こんなことが書いてあるんじゃないかなぁ、っていう)とかなり近くて楽しかったです。狙い通りにボールが投げ込まれたときの快感。特に第4章《語ること》で示される「語ること」と「認識すること」との間に存在する乗り越えることができない壁のあたりは勉強になりました。このあたりがミード的さらにはルーマン的なコミュニケーションの不可能性と同じくして考えることができるように思われます(本当かどうかは知りません)。
ただ、後半(近代的な人文諸科学への痛烈な批判のあたり)はちょっと自分の力不足で、率先して誤読するような形になってしまいました。残念。でも、今は必要ないから良いかなー。サブテキストを用意して、そのうち再アタックしてみよう。