sekibang 1.0

2012年1月3日まで利用していたはてなダイアリーの過去記事です。

ユルゲン・ハーバーマス『公共性の構造転換』を読む #7

 第七章「公論の概念のために」はまた別な日にしようかと思いましたが、とても短いので今日マトメてしまおうと思います。と言っても、そんなにマトメどころがあるわけではありません。というか、ここは実際に読んだほうが早い。節のタイトルをあげておくと第二四節は「国家法的擬制としての公論 この概念の社会心理学的解体」、第二五節は「問題解明の社会学的な試み」となっていて、最終章であるこの章はこの二つで構成されています。どちらも「どうやったら現在の硬直した状況(社会福祉国家の大衆民主制)をもっと良い方向に変えられるんだろうね」という提言になっております。すっごく乱暴にマトメちゃうと「やっぱコミュニケーションだよね!(笑顔)」という感じ。


 で、今回で「ひとりぼっちの読書会」の『公共性の構造転換』編は終了です。お付き合いいただいた方々、ありがとうございました。最後に個人的な雑感を記しておきますと、これを読むまでハーバーマスアドルノ(ホルクハイマー)の間に、かなり距離を感じていたのですが「ああ、フランクフルト学派ってこういう感じのことを言う人たちなんだぁ」という実感が湧いてきたのが結構面白かったです。