AOBA NU NOISEに行ってきた!
荒吐ロックフェスの2日目の夜は、仙台市内にあるクラブ「SHAFT」で毎月一回開催されているノージャンル系イベント「AOBA NU NOISE」にも行っていたのだった。こちらの主催は、仙台を中心に活動しているバンド、-W-(と書いてワイキキチャンピオンズと読む。仙台にMerzbowとかあのあたりの周辺音楽が来た際には、ほとんど必ず対バンにブッキングされるぐらい局地的にはメジャーな存在)。縁あってメンバーと仲良くなったので、このイベントにはタイミングがあえば必ず顔を出すようにしていたのだけれど、今回もやっぱり面白かった。東京と違ってあまりジャンル的なもの細分化されておらず、ヒップホップもニューウェーヴもごちゃまぜのDJ陣がまわしているなかで、ゴスロリの女の子がいて、みんなそこそこ仲良くやっているというごった煮感がとても良い。仙台在住の方には是非一度足を運んでほしい。
この日は、ワイキキと一緒に毎回このイベントでパフォーマンスを披露しているrunny stools*1の途中から見る。このバンドを見るのは、たぶん4回目ぐらいだけれど、毎回激しい進化をしていて感動する。最初は打ち込み+ベース+ギターの綺麗目エレクトロニカだったのに、今ではダンスビートが激しい生ドラムの踊れるポストパンクサウンドになっている……という脱皮ぷりは激しすぎ。でも、今の音の方が好きで「毎回激しくなってって良いです!最高です!」と正直な気持ちをお伝えさせていただいた。ヴォーカル兼ギターの方とは、その後、午前3時から6時ぐらいまで飲む。お互い自己紹介もしないのに、楽しく話せてとても楽しかった。聞けば、自分と同い年。普段どんな音楽好きなんですか?と尋ねたら「原田郁子とか安藤裕子とか湯川潮音とか……」と自分の音楽とは180度違う女性歌手の名前をあげていたのでウケた。「好きだけど、自分じゃああいう音楽はできないので……」と説明していたけれど、音楽的な感動から生まれた衝動が感動をもたらす音楽とぜんぜん違う方向に進んでいる感じは面白いな、と思う。
ワイキキのライヴも、毎度アンサンブルの濃度が高まっていて感心する。ホントに東京に連れて行きたい!という強い欲求が沸いてきて素晴らしい。現在アルバム製作中とのことなのでそれが非常に楽しみ。以前に発表していたデモ音源*2から、格段に「ポップ・グループの息子たち臭」を色濃くした新曲群が素晴らしすぎる。メタルとニューウェーヴ/ノーウェーヴとファンクというバックボーンが、東北という若干文化的に隔離された土地で独自に発酵してホントに面白いバンドになっているなぁ、と思う。「ポップ・グループとレッド・クレイヨラの合いの子」という表現が一番似つかわしいのかもしれない。O-Nestとかメジャーでアングラなハコで見れる日がそのうち来ると思うので楽しみ。
DJで出演されていたid:tdsgkさんともお話させていただき、大変充実した一夜でありました(まわしている間に『D.N.Aかけろ!』だの『スミスかけろ!』だの『ノイバウテン!』だの絡んでしまい申し訳ない……)。