sekibang 1.0

2012年1月3日まで利用していたはてなダイアリーの過去記事です。

今日のアドルノ

今日のアドルノ

思想の体系(システム)や政治の体系(システム)は、自分たちと同じでないものは何ひとつのぞまない。システムが強化され、存在するものを同じ名のもとに括るようになればなるほど、同時にそうしたシステムは存在するものをますます抑圧し、存在するものか…

昨日のアドルノの続き

どのような音楽分析も直面する困難は、つぎの点にある。解体を進め、最小の細部を引き合いに出せばだすほど、ますますただたんなる音にすぎないものへと近づき、すべての音楽はただたんなる音の寄せ集めにすぎなくなる。 楽譜上の音符の羅列もまた、単数とし…

またPerfumeでトラバが飛んできやがった

哲学の負うべき課題は、現実のなかに隠されてすでに存在している意図を探りだすことではない。そうではなく意図なき現実を解釈することなのだ 音楽と文学は、どちらも書かれたものである。それについては今更言うべきことでもないだろう。現に我々は今、文学…

今日のアドルノ

思考は主人が勝手に静止することのできない奴隷である。 ヘーゲルの「主人と僕(しもべ)」の喩えを思い出しても良いし、個人が先か社会が先かという古典的な論争を想起しても良い。あるいはシステムのことを考えても良いだろう。とにかく、今日は疲れたので…

今日のアドルノ

数学的方法は、思考を事物(ザッヘ)にし、また自らそう名付けるとおり、思考を道具にしてしまう。しかしながら、思考が世界に同一化するこのようなミメーシスとともに、今や事実的なものだけが唯一なものになり、神の否定でさえも、形而上学の判決に委ねら…

今日のアドルノ*1

呪術のうちには特定のものとの身代わり可能性がある。 呪術の時代においては「敵の槍や髪や名前の上に何かが起これば、同時にそれは、その敵本人の上にもふりかかってくるはずである」と考えられていた。日本でもそういう類の呪術は存在していた。恨みを抱く…