Domenico/Cine Privê
で、また、MPBの新譜をご紹介。家計を直撃するリリース・ラッシュですけれども、こうして欲しいモノ(というか購買が義務付けられているように錯覚させられてしまうモノ)がポンポンと出てくるのはとても幸せなことだと思います。
本日はドメニコ・ランセロッチの新譜『Cine Privê』について。アルバムタイトルは「映画の略奪」という意味だそうです。1972年生まれのミュージシャンで、モレーノ・ヴェローゾやペドロ・サーなどと同じブラジルの新世代と呼ばれている人だそうです(《新世代》というほど若くはない気がしますが)。このあたりのミュージシャンはみんなカエターノ・ヴェローゾとどこかでつながりを持っているのですが、ドメニコもカエターノの『Noites do Norte』に参加しています。本作ではそうした関連ミュージシャンたちが大集合。モレーノ・ヴェローゾも、ペドロ・サーも、カシンも、アドリアーナ・カルカニョットも、そして何故かグレン・コッツェ(Wilco。この人、いろんなところで名前を見るなぁ……)も参加していて大変パーソネルが賑やかです。
グレン・コッツェが参加しているから、というわけではないですが、どこかシカゴのオルタナ・バンドっぽい雰囲気も感じられる気がします(なんかシー&ケイクみたいじゃない?)白昼夢みたいなふわふわしたサウンドが聴いていてとても気持ちよくて、ドメニコも特別歌唱力があるわけじゃないのだけれど、ぼんやりした感じの歌声がそういう音の雰囲気と調和している。本作に全面参加しているペドロ・サーのギターも変幻自在でさまざまに楽しませてくれます。
DOMENICO LANCELLOTTI / ドメニコ・ランセロッチ / CINE PRIVE | diskunion.net LATIN/BRAZIL/WORLD MUSIC ONLINE SHOP