sekibang 1.0

2012年1月3日まで利用していたはてなダイアリーの過去記事です。

荒俣宏『風水先生 地相占術の驚異』

 最近「俺は将来的には荒俣宏みたいになるんじゃないか……」という予感がギュンギュンするんですが、実をいうと荒俣先生の著作を読むのはこれが始めてでした。この『風水先生』は荒俣宏が日本に風水を紹介するきっかけともなった著作。最初は1989年の香港(まだイギリス領だった!)で風水を取り入れながら設計された超高層ビルへの取材から始まるのですが、これが最高! 魅力的な旅行記であるとともに風水の歴史や基本技術に触れられます。


 香港編が終わると日本編がはじまります。この間に5年ほどの期間があるのですが、その間に荒俣先生の風水知識はパワー・アップ! バブル崩壊直後の東京を練り歩き、偉い先生と一緒に有名企業の社屋を鑑定したり、日本各地の都市を風水によって分析したりします。まるでリアル妖怪ハンターのような行動力。冷静に考えると「風水で都市を見るとこんな面白分析ができる!」とはしゃいでる変なオッサンなのですが、だが、そこが良い。夢があって良いじゃないですか! とても面白かったです。