80年代はゲンダイオンガクも狂っていたのか?
最近Youtubeで観た映像で「狂ってる!」と思ったのは、こちらの映像。ジョン・アダムズという作曲家による歌劇《中国のニクソン》の抜粋です。現代史をオペラ化するという試みや演出などによって、初演当時かなり評価されたそうですが今見るとかなり悪夢的。Youtubeにあがっているほかの部分は、割とロマン派風の曲なのですが、この「議長の踊り」部分は古典的なベルカント唱法とスティーヴ・ライヒの剽窃のようなミニマルな楽曲との食い合わせの悪さが見事に露呈しているように思います。キャンプ的な視点でみても、悪趣味感が強すぎて敬遠されそう。これが評価を受されたというのが信じられない。
今どんな曲書いてるか知らないけど、やっぱりそこそこ人気あるのかな。こちらは1996年の《ハレルヤ・ジャンクション》というピアノ作品。思うに、この人、日本で言うところの坂本龍一みたいな位置で評価されてたのかな……。わかんないけど……。
追記:「それほど違和感が無いという私はやはり80年代のヒトなのか…」(ブクマコメントより)。考え直してみると、耳に聴こえてくる音の違和感よりも「ミニマル」という物語的な連続性が希薄な音楽と、「オペラ」という極めて物語的な音楽の「混ざらなさ」がひっかかっていたのかもしれない。
「狂ってる!」っていう箇所でいえば「私は毛沢東の妻」の部分もかなりキテいる(歌手の実力的にも結構ギリギリ感がある。外見重視で歌手が選ばれてるのかな……)。