日本の現代音楽映像集
結局、武満徹についてのエントリが「武満ってやっぱり特別だよね」っていう反芻に過ぎなかったので、他にもいろんなひとがいるんだよ、ということでYoutubeからサルベージしてきた映像をガツガツと貼っていきます。最初のは吉松隆*1の《ファジー・バード》より第2楽章。
詳細は不明だが、細川俊夫*2の作品でコンテンポラリ・ダンス、な映像。この作曲家は武満徹以上に評価されるべき人なんだと私は勝手に思っているのだが、どうなんだろうか。
一柳慧の《タイム・シークエンス》。天山広吉みたいな風貌のピアニストによって演奏されているのがとても気になるんだけれど、これ私が持っているCD*3の1.5倍ぐらいテンポが速い。このぐらいの速度になるとリズムのモアレ効果がかなり気持ちよくなってくる。
野村誠《ホエールトーンオペラ》より「体重減らそう」。ピアノは正規の音楽教育を受けずにクセナキスのピアノ協奏曲を弾ききった伝説を持つピアニスト、大井浩明さんです。正直、野村誠の音楽を始めて聴いたとき、ここまでメジャーになるとは思わなかったです。最近の活躍ぶりを見ていると自由な作曲/音楽概念が教育を触媒にすることによってものすごくポップに開花した感じがします。
北爪道夫《サイド・バイ・サイド》。よくわからんですが、カッコ良いです。ラッシュのニール・パートのドラムソロみたいだ、とか言ったら怒られそうだけれども。
黛敏郎《シロフォンとオーケストラのための協奏曲》(伴奏はピアノ版)。黛先生ってこんなプロコフィエフの新古典主義みたいな曲も作っていたのだなぁ……っていうのが意外。日本の近代音楽ってロシア・ソ連の影響が強くて、ものすごく泥臭い曲が多いと思うんだけれども(伊福部昭とか芥川也寸志とか早坂文雄とか)、この垢抜け方はすごい。
おまけ。「池辺晋一郎VS山下洋輔」という貴重な映像(どうでもいいけど、やっぱ壇ふみ司会の頃のN響アワーの安定感ってすごいね!池辺先生のダジャレの強引な流し方!)。バッハの《平均律クラヴィーア曲集》第1巻の第1曲をネタに二人でセッションしています。最初の方、普通に池辺先生が楽譜通りにバッハを弾いて、山下がソロをとるだけなんだけど、途中からジャズっぽいバッキング入れたりして「さすがに、やるなぁ!」という感じです。池辺先生って良いですよね、髪形とか。