ハネケン、死去
テレビの音楽番組などで親しまれた作曲家でピアニストの羽田健太郎さんが2日午後11時53分、肝細胞がんのため東京都内の病院で亡くなった。58歳だった。
羽田健太郎は80年代以降の日本で最も「スタイリッシュかつドラマティックな劇伴音楽」が書ける作曲家だったと思います。特に『超時空要塞マクロス』の主題歌の編曲は、アニメ作品とは思えないほどのクオリティの高さ。マクロスって全長1200メートルの巨大宇宙戦艦(しかも人型に変形する)らしいんだけど、イントロだけでその巨大感が伝わってくる感じ。それと、これ以前にいた「劇伴作曲家の大物」にはない、新感覚なところがあるように思います。バリバリのクラシック出身でありながら、ある種の分かりやすさを含んだ“ライトな重厚感”が出せたるのは異質。ハネケン作品では『渡る世間は鬼ばかり』が最も有名なところですが、あの曲も近代イギリスを思わせる劇場感あるし。
あとはこれ。爆発音に負けないインパクトがすごい――ご冥福をお祈りいたします。