sekibang 1.0

2012年1月3日まで利用していたはてなダイアリーの過去記事です。

ヌルい音楽の極北!

 ジャケット写真が最悪ですが(なんっつーか安いジャズの編集盤を思い起こさせる)、ジュネオンから発売されている「ウクレレ」シリーズから、栗コーダーカルテットが演奏した音源を抜粋し一枚に集めたもの。と言っても、半分以上が新録音です。


 「リコーダー意外の楽器が専門の4人が、知久寿焼のライブのバッキングをきっかけに1994年の夏になんとなく結成」という適当なグループ紹介から想像されるとおり、ものすごくヘタクソな、よく言えば味のある演奏を聞かせてくれます。メンバーは栗原正己(DCPRGのベース)、川口義之(渋さ知らズのサックス)、近藤研二(元Hi-Posi)、関島岳郎(シカラムータDCPRGのチューバ)と参加しているグループをみるとものすごい豪華…。


 一曲目のモーツァルトアイネ・クライネ・ナハトムジーク》から聴くものすべてを脱臼させる珠玉のアルバム。「ウクレレ=夏」のイメージですが、これはウクレレが入っていても夏の爽やかなど一切感じさせず、ただ心地良いヌルさだけがあります。サイモン・ジェフズのペンギン・カフェ・オーケストラのカヴァーも本家を凌ぐユルさで素敵過ぎる。


 試聴などはこちら