ヌルい音楽の極北!
ジャケット写真が最悪ですが(なんっつーか安いジャズの編集盤を思い起こさせる)、ジュネオンから発売されている「ウクレレ」シリーズから、栗コーダーカルテットが演奏した音源を抜粋し一枚に集めたもの。と言っても、半分以上が新録音です。
「リコーダー意外の楽器が専門の4人が、知久寿焼のライブのバッキングをきっかけに1994年の夏になんとなく結成」という適当なグループ紹介から想像されるとおり、ものすごくヘタクソな、よく言えば味のある演奏を聞かせてくれます。メンバーは栗原正己(DCPRGのベース)、川口義之(渋さ知らズのサックス)、近藤研二(元Hi-Posi)、関島岳郎(シカラムータ、DCPRGのチューバ)と参加しているグループをみるとものすごい豪華…。
一曲目のモーツァルト《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》から聴くものすべてを脱臼させる珠玉のアルバム。「ウクレレ=夏」のイメージですが、これはウクレレが入っていても夏の爽やかなど一切感じさせず、ただ心地良いヌルさだけがあります。サイモン・ジェフズのペンギン・カフェ・オーケストラのカヴァーも本家を凌ぐユルさで素敵過ぎる。
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