sekibang 1.0

2012年1月3日まで利用していたはてなダイアリーの過去記事です。

Post-Minimal/Post-No Wave

A Ballad for Many
A Ballad for Many
posted with amazlet on 06.07.13
Don Byron Don Byron Bang On A Can
Cantaloupe (2006/06/13)

 1987年に結成されたNYの現代音楽アンサンブル、バン・オン・ア・カン(Bang on a Can)の新譜が出ていた模様。今回はドン・バイロン(ビル・フリーゼルなどと共演していたクラリネット奏者)をゲストに迎えていて、収録された曲目はすべて彼の手によるもの。曲によるんだけれど、フレッド・フリスのヘンリー・カウやスケルトン・クルーあたりを彷彿とさせるところがあり、とてもカッコ良い*1。パーソネルにギターでマーク・スチュワートってあるけど、まさかポップ・グループの人と同一人物ってことはないよなぁ…。


 元々スティーヴ・ライヒやテリー・ライリーなど所謂「ミニマル」を演奏し続けていた彼らだったが、ここ5年ぐらいの間に出しているアルバムはどれも興味深い。今知ったけれど、エイフェックス・ツインの曲をアコースティックで再現するというバカっぽい感じの企画にもグループのメンバーが絡んでいるみたいで活動はますます広がっているみたいだ(ちなみに企画の出来は、というとホンモノの楽器を使っているものだから、やたらと音がもっさりしていてドリルン・ベースなのに和んでしまうという怪作である)。

Classics
Classics
posted with amazlet on 06.07.13
Bang On A Can
Cantaloupe (2002/10/04)
売り上げランキング: 221,914

 バン・オン・ア・カンの「入門盤」その1。レーベルがソニーだった頃に発表された作品をまとめたもの。「ミニマル=チルっちゃうよねー」的な凝り固まった脳髄に電流が走る刺激的な作品が多い。ジョン・アダムズっぽかったりもするんだけれど。「NYノー・ウェーヴがアカデミックな方向へ行ってしまった」とか「去勢されたニューウェーヴ」とか色々言い方はあるのかもしれない。

Music For Airports
Music For Airports
posted with amazlet on 06.07.13
Brian Eno Bang On A Can (1998/02/24)
売り上げランキング: 70,296

 入門盤その2。言わずと知れたアンビエントの名盤ブライアン・イーノ『Music For Airports』(藤原ヒロシも大好き!)を演奏したアルバム。元が良いから、良いのはあたりまえなんだけれど。