sekibang 1.0

2012年1月3日まで利用していたはてなダイアリーの過去記事です。

ヴァンゲリスの初期作品は侮りがたかった

天国と地獄
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反射率0.39
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 会社帰りにCD屋によったらヴァンゲリスの初期作品が2枚安く売っていたので購入して聴いてみました。ヴァンゲリスといえば『ブレードランナー』、『炎のランナー』、そして『南極物語』というサウンドトラックでの仕事や、2002年日韓W杯の公式テーマ・ソングを制作していたことで有名ですが、今日聴いた上にあげている2枚は70年代に彼がソロで出していたオリジナル・アルバムです。


 これらはどちらも、ほとんどの楽器を一人多重録音で完成させたそうですが「これだけ密度が高い音楽をよく一人で……」と唸りたくなるほど素晴らしいです。垢抜けないプログレなのかと思ったら異様に洗練されていて、特に『天国と地獄(1975)』はカール・オルフやモーリス・ラヴェルといった作曲家の作品を想起させます。あと、ゲスト参加しているイエスのジョン・アンダーソンの歌もとても良かった。イエスで歌っているときよりも良いかもしれない。

 『天国と地獄』第一部の冒頭より。神秘的なコーラスとシンセのリフレインから、速いテンポへと流れ込んでいく展開に超アガる!

  もう一枚の『反射率0.39(1976)』のほうは『天国と地獄』に比べると、ややロックよりっぽいのです(曲の尺も短い)。インチキなエレクトロ・ディスコみたいなリミックスで聴きたくなります。