今聴くべきは、そう、ピーター・ガブリエル(安いから)
ザ・ラム・ライズ・ダウン・オン・ブロードウェイposted with amazlet at 08.09.19
先日プログレとニューウェーヴが好きな上司とプログレの話をしていて「ところで君、ジェネシスは好きかね?」と訊ねられ、「いいえ、実は聴いたことないのです。ピーター・ガブリエルのソロは大好きなのですが」と答えると「それはいかん!」と言われCDを貸していただきました。で、最近はプログレといえばジェネシス、ということになっている。なぜ、今まで聴いてこなかったのだろう……というぐらいに素晴らしい。特に大作ロック・オペラ『眩惑のブロードウェイ』(良い邦題……)は、聴きとおすのに時間がかかるけどピーガブのポップ・センス/アート感覚が爆発している。
ただ、そのポップ・センスこそがキング・クリムゾン、イエス、EL&Pと並び「プログレ四天王」(あるんだよ!そういうのが)に数えられているにも関わらず、プログレ・ファンにはあんまり人気が無い……というバンドの異質さを作っているような気もする。他の四天王のバンドが結局はハードロックの変種/延長に過ぎないのに対して、ジェネシスは優れたポップ・ソングをテクニックによって拡大したものなんじゃなかろーか、なんても思う。出所からして全然違うバンドなんじゃないか、って。コールドプレイに通じるところさえあるもん。あと、フィル・コリンズのドラムすげー……。
プレイズ・ライヴ(紙ジャケット仕様)posted with amazlet at 08.09.19
で、借りたりベスト盤でお茶を濁していたピーター・ガブリエルのソロ・アルバムを買いなおしたりもした。ディスク・ユニオンで3枚1500円(!)。このあたりのアルバムは流通量が多いのか(何年か前リマスタ盤も出たし)ものすごく安く買える――しかし、旧規格だっておそろしくハイファイな音なのに、リマスタしたらどうなっちゃうんだろう……?
『SO』を久しぶりに通して聴いたら、超良い曲しか入ってなくて驚いた。音色は「80年代の音」という感じがするんだけど、まったく違和感なく聴けるのもすごい。こんなオバケみたいな作品作ったらその次の『US』までに6年もかかるわ!(こちらもとても良いアルバム。『SO』に比べると少し地味だけれど、それだけに聴いていてとても穏やかな気持ちになった)。
「In Your Eyes」(『SO』に収録)。PVが謎過ぎる
「Come Talk To Me」(『US』に収録)。PVが怖すぎる。