sekibang 1.0

2012年1月3日まで利用していたはてなダイアリーの過去記事です。

タマゴクラブ、ヒヨコクラブ、プロコフィエフ


 リアルに魔女ヴィジュアルをもって現代ピアノ界に君臨するアルゼンチン出身のピアニスト、マルタ・アルゲリッチによるセルゲイ・プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番の映像。アルゲリッチはこの曲を得意としていて、ここでも曲の洒脱な魅力をパワフルな超絶技巧によって描いてくれています。はっきり言ってオーケストラ(トロント交響楽団)が追いついていない。歳を取ってこんなに弾けたら、化け顔だよね(顔も含めて)。

プロコフィエフ:作品集
オムニバス(クラシック) ヨーロッパ室内管弦楽団 アバド(クラウディオ) プロコフィエフ ミンツ(シュロモ) シカゴ交響楽団 ワシントン・ナショナル交響楽団 ロストロポーヴィチ(ムスティスラフ)
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 録音ではクラウディオ・アバドベルリン・フィルとの共演が素晴らしい。旦那さんであったシャルル・デュトワとの二度目の録音よりも、若くて(そして綺麗で)勢いに任せて弾いちゃってる感じが、このプロコフィエフ若書きの持つ瑞々しさとあっている。「素直にカッコ良い曲だなぁ」と思ってしまうもんね。いまだにプロコフィエフというとこの曲ばかり聴いてしまう。

 あとビックリしたのが、このピアノ・ソナタ第7番《戦争ソナタ》。とにかくテンポがはぇぇぇ。(たぶん)演奏会盗み撮りした映像なので、音質も悪いせいもあって途中で何を弾いているか全然分からないぐらいに高速。アルゲリッチ録音でもこれぐらい速く弾いてるなら、CD買います。これは恐ろしい。